大理石の油ジミ・コーヒージミの染み抜き。「こする」より「吸い出す」が正解な理由と、自分でできる範囲

大理石の油ジミ・コーヒージミの染み抜き。「こする」より「吸い出す」が正解な理由と、自分でできる範囲

大理石のテーブルにドレッシングの油が落ちて、そこだけ色が濃くなった。コーヒーカップを置いた跡が、茶色い輪になって残っている——。あわててこすっても、シミはまったく薄くなりません。それもそのはずで、大理石のシミの多くは表面ではなく、石の中にあります。だから正解は「こする」ではなく「吸い出す」です。この記事では、シミの種類の見分け方と、自分でできる染み抜き、そしてプロにまかせたほうがいい線引きを説明します。

目次

大理石のシミは「石の中」にある

大理石は、ツルツルに見えても、目に見えないほど小さなすき間がたくさんある石です。そのため、こぼれた油や飲み物が、すき間から石の中へしみこんでいきます。

例えば、素焼きの植木鉢に水をかけると、かけたところだけ色が濃くなりますよね。水が鉢の中にしみこんでいるからです。大理石の油ジミも同じで、油が石の中にしみこんで色が濃く見えています。表面をいくらこすっても、中にある油には届きません。中にあるものは、外に引っぱり出す。これが染み抜きの基本の考え方です。

まず、シミの種類を見分ける

シミの種類で抜き方が変わる:油ジミは粉で吸い出す、色素ジミはすぐ吸い取る、白い輪は研磨の領域。薬剤を使うパックはプロにまかせる
白い輪は「シミ」ではありません。見分けてから手を打ちましょう
見え方正体向いている対処
暗く濃い色。ふちがぼんやりしている油ジミ(油・ドレッシング・化粧品)粉で吸い出す
茶色・赤っぽい色色素ジミ(コーヒー・紅茶・ワイン・しょうゆ)すぐに吸い取る。残ったらプロ
白くくもった輪。さわると少しザラつくシミではなく、表面がとけた跡(酸・アルコールなど)研磨の領域
ぬれたように暗いが、乾くと消える水がしみこんだだけ自然に乾かせばOK

いちばん大事なのは、白い輪は「シミ」ではないという点です。レモン汁やワイン、アルコールなどで大理石の表面がとけ、くもった跡なので、染み抜きをしても消えません。くわしくは大理石の3つの弱点やアルコールで大理石が曇る理由で説明しています。

油ジミは「粉」で吸い出す

ついて日が浅い油ジミなら、家にある白い粉で薄くできることがあります。これは「湿布(しっぷ)」や「パック」と呼ばれる方法の、いちばんやさしいやり方です。

  1. 表面の油をペーパーで吸い取る:こすらず、押し当てるだけ
  2. 白くて細かい粉をこんもりのせる:ベビーパウダーやコーンスターチなど。シミより少し広めに、厚めに
  3. ラップを軽くかぶせて、一晩おく:粉が動かないようにして、ゆっくり油を吸わせます
  4. 粉を払い、固くしぼった布で拭く:粉をこすりつけないように注意
  5. 少し薄くなっていれば、2〜3回くり返す:一度で消えなくても、回数で薄くなっていきます

何回やっても変わらない場合は、油が深くまで入りこんでいるサインです。それ以上は自分でがんばらず、専門家に相談しましょう。

色素ジミは「とにかく早く、たたいて吸い取る」

コーヒーやワイン、しょうゆは、こぼした直後なら石にしみこむ前に取れることが多い汚れです。

  1. すぐにペーパーで吸い取る(こすらない)
  2. 水を含ませた布で、上からトントンとたたく
  3. 中性洗剤を少しつけた布でたたき、最後に水拭き→から拭き

例えば、白いシャツにしょうゆをこぼしたとき、ゴシゴシこするとシミが広がってしまいますよね。下にタオルを当てて、上からたたいて吸い取るのが正解です。大理石もまったく同じで、こするほどシミは広く、深くなります。とくにワインは酸性なので、放っておくと色のシミと、表面がとけた白い跡の両方が残ることがあります。

薬剤を使うパックは、プロにまかせる

インターネットには、漂白剤や溶剤を粉にまぜてパックする方法も紹介されています。ただ、大理石は種類が多く、薬剤への反応も石ごとにちがいます。薬剤の選び方や濃さ、置く時間をまちがえると、シミは取れたのに、そのまわりが変色した・くもったということが起こります。一度傷んだ表面は、研磨で削り直すしかありません。

自分でやっていいのは、粉だけのパックと、中性洗剤まで。それで取れないシミは、石の状態を見て、シミ抜きや研磨で整える流れをご提案しています。重曹やクエン酸を使わない理由は大理石に重曹・クエン酸・ハイターはNG?、黄ばみや水垢の落とし方は大理石の黄ばみ・水垢の落とし方で詳しく書いています。

シミを「つくらない」いちばんの方法

  • コースターとランチョンマットを使う:カップの底、グラスの結露、器の油がいちばんの原因です
  • こぼしたら、すぐ吸い取る:大理石にとって、数分の差が大きな差になります
  • 油を使う料理は、トレーの上で:ドレッシングやオイルのボトルの置き場所にも注意

KPFは、施工できる面を薄い透明フィルムで覆い、日常の汚れや擦れへの対策を図る表面保護です。すべての傷・シミ・薬品・水分を防ぐものではなく、端部や継ぎ目からの影響にも注意が必要です。素材、既存の塗装、使用環境を確認して施工範囲とお手入れ方法をご案内します。 油やコーヒーも早めに取り除き、落ちない跡は施工店へ相談してください。透明な薄いフィルムでも、光沢・反射・手触りが変わる場合があります。実物サンプルを照明や見る角度を変えて確認してください。 関連記事:大理石のシミを防ぐには?。

よくある質問

Q. 重曹やクエン酸で染み抜きしてもいいですか?
A. 使わないでください。クエン酸は大理石の表面をとかし、重曹の粉は細かい傷の原因になります。シミは取れずに、白いくもりが増えてしまいます。

Q. 何年も前の油ジミは、粉で抜けますか?
A. 深くまで入りこんだ古いシミは、粉だけでは難しいことが多いです。石の状態を見て、専門のシミ抜きや研磨を検討します。

Q. 御影石の油ジミも、同じ方法でいいですか?
A. 考え方は同じで、「こすらず吸い出す」が基本です。石の見分け方は御影石・大理石・汚垂石・人工大理石の見分け方で紹介しています。

Q. シミがある上からフィルムを貼ったら、隠れますか?
A. フィルムは透明なので、シミは隠れません。シミ抜きや研磨で整えてから貼ると、そのきれいな状態を長く保てます。

まとめ:こするより、吸い出す

大理石のシミは石の中にあるので、こすっても取れません。油ジミは白い粉で吸い出し、色素ジミはすぐにたたいて吸い取る。白い輪はシミではなく表面がとけた跡なので、研磨の領域です。薬剤を使うパックはプロにまかせて、自分でやるのは粉と中性洗剤まで。そして、シミをつくらない工夫をしておけば、大理石を気軽に使えるようになります。

お見積もりについて

費用は、天板の大きさ・形、シミの状態(シミ抜きや研磨が必要か)によって変わります。天板の全体と、気になるシミのアップの写真をお送りいただければ、対処の見立てと概算をご案内できます。現地確認・お見積もりは無料です。お問い合わせはこちらから。

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この記事を書いた人

建材保護フィルム「KPF」の公式ブログです。大理石・人工大理石・木製家具のお手入れや保護について、現場の実例をまじえて分かりやすくお届けします。実際の施工写真はInstagram(@shoyo_maintenance)でも公開中。

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